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2日目手術日
3:00頃に目が覚める。
寝ようとしたけれど眠れなくて、諦めて侍ジャパンのドキュメンタリーの続きを見終えた後『コーダあいのうた』を見る。
7時前に検温、酸素濃度測定、血圧、体重測定。
体重が49.2キロで、血圧が少し高めだった。
今日の日勤の担当も別の新人っぽい人だった。
この日も晴れ。
主治医の先生が来て体調確認。
「大丈夫ですからね。頑張りましょうね」と言ってくれた。
喋り方なのか雰囲気なのか、なんだかこの人にならお任せできるなぁと感じる人。
他の人は8時に食事。
私は禁食のはずなのだけど、看護師さんが私の分の食事を持ってきた。
私が食事なしだと伝えると看護師さんもびっくりして食事を下げていたけれど、もし私が認知症とかで禁食のことを忘れて食べちゃったらちょっとした医療事故になるのでは?
『コーダ』を見ていたら思わず泣いてしまった。
夫とLINE。
今日は七夕なので、「早く元気になりますように」と書かれた短冊の画像を送ってくれた。
9:30くらいに検温・酸素濃度・血圧を測る。
水分の点滴開始。
点滴の針を入れるのってこんなに痛かったっけ?
担当の新人っぽい看護師さんに「すごくまっすぐで綺麗な血管ですね」と褒められる。
どんなことでも褒められると嬉しい。
1本目の点滴が終わり、2本目。
2本目はつけたまま向かうらしい。
看護師さんから「弾性ソックスは一人で履くのは難しいかもしれない」と言われていたけれど、意外と一人でもスルッとはけた。
手術が押していたみたいで、予定の13:00から30分遅れの13:30頃に歩いて手術室へ。
手術室の受付のようなところで麻酔科の先生2名と麻酔科の研修医さんと手術室看護師さんと合流して名前などの確認。
水泳キャップみたいなものを被る。
そして麻酔科の先生と手を繋いで手術室へ。
大人の、しかも知らない女性と手を繋ぐことなどないのでなんだかちょっと舞い上がった気持ちになる。
2番の手術室へ。
うわー手術室だー! とキョロキョロしたくなるけれど、キョロキョロするまもなく準備が始まった。
麻酔科の先生とたちがテキパキと術衣に着替えさせてくれているときに背中に発疹が2つできているのを見つけてくれた。
特に痒みなどもないし言われるまで気づかなかったくらいで、普段だったら気にも留めないことなんだけど、麻酔科の先生が「術後で確認しましょう」と言っていて、こんな小さなものも確認対象になるんだなと感じた。
心電図をつけてくれて、酸素マスクもつける。
「酸素マスクつけるだけですからね」と言われのに、そのうちに物凄い目眩みたいに視界がぐるぐるしてきて、あれれやばいかもと思っていたら「薬も入ってきてますからね」と言われて納得した。
眠りに落ちるのにも気付かないうちに眠りに落ちていた。
職場の人は「全身麻酔の時に普段とは違う夢みたいなのを見た」と言っていた。
私も夢みたいなものを見た。
はっきりとは覚えていないけれど、いつもと同じような夢だった気がする。
気がついたら手術が終わっていた。
一瞬呼吸の仕方がわからなくて呼吸困難みたいになったけれど、呼吸はすぐに落ち着いた。
背中の発疹は治まったが、顔に貼っていたテープや心電図のところが少し赤くなっていたみたいで「肌が弱いんだろうね」と麻酔科の先生が話をしていた。
むしろ肌が強いと思っていたのでびっくり。
痛みはないけれど気持ち悪い。
「麻酔の影響ですからね」と言われたけれど、おそらく私は麻酔が体質に合わないタイプらしい。
気持ち悪いままベッドに横になった状態で手術室から移動だったのでひどい乗り物酔いの状態だった。
曲がる時にさらに吐き気が増す。
時計が近くになかったので病室に戻ってきた時間が分からない。
吐き気はしばらく続いた。
喉が痛い感じがして看護師さんに見てもらったら手術したところから血が出ていたようで口の中にガーゼを入れて止血してくれようとしたのだけど、口にものを入れると吐き気がさらに増す。
一度主治医が来て口の中を診てくれて出血自体は問題のない範囲ということだった。
吐き気どめの点滴をを処方してくれる。
吐き気どめの点滴が終わる頃には吐き気はだいぶおさまった。
麻酔が効いている最中は気管が狭くなることがあるそうで枕を使うことができない。
これが地味に辛かった。
私は枕なしで横になると頭が痛くなる体質なので、看護師さんに「枕を使えませんか?」とお願いしてみたがやはりダメで、その代わりにベッドの頭の角度を少しだけ上げてくれた。
ちょっとだけ楽。
術後から3時間経つと麻酔が切れてくるそうで、術衣から病衣に着替え(このときにズボンをLサイズに変えてもらいすごく楽になった)、口を濯いで水分補給(でも口が開かなくて口の中を潤す程度)、血栓予防用のフットポンプを外して看護師さんに付き添ってもらってトイレに行く。
麻酔が効いているときは喋るのもしんどかったけれど、麻酔が切れてからは喋るのも少し楽になる。
フットポンプは次の日の朝までつけていなければいけないのだけど、自分でつけ外してトイレに行くのはOKだった。
口の中で血と唾液が混ざったのが出るので、自分でティッシュで拭ったりしていた。
痛みは、それこそ事の発端になった嚢胞に膿が溜まった時の方が何倍も痛いかったので、思っていたほど痛くはない。
腫れている影響もあるのか口が開けにくく、水分は口を潤す程度しか取れない。
水分はほぼ点滴で補っている感じ。
いつの間にか手術で取り出した歯が机に置いてあった。
横に寝て生えてる歯だったので分割して取り出したようで、小さなプラスチック容器に入れられた歯は割れていた。
思っていたよりも大きくて立派な歯だった。
私の場合は歯茎に埋まっている親知らずを取り出したので、まっすぐ生えている親知らずを抜く場合とは違うだろうけれど、これを日帰りで抜くとか局所麻酔で抜くとか、あまつさえ複数本同時に抜くとか正気なの⁉︎ と思ってしまう。
夜も引き続き点滴。
前日あまり眠れなかったのと手術で疲れているせいか消灯前から眠くなった。
でも点滴を交換したり点滴の確認に看護師さんが来るたびにうっすらと目が覚めることが多かった。
フットポンプの音が地味にうるさかったけれど、疲れていたので眠ることができた。
夜中に2回ほどトイレへ。
ヨボヨボのヨレヨレでトイレに行くのも点滴台を頼りにゆっくりしか歩けない。
口の中をほんのちょっと切っただけでこの有様なんだから、他の大きな手術だったり、帝王切開なんてめちゃくちゃ大変じゃないかと思う。
帝王切開だったらその後24時間体制での育児が始まるわけで、休んでいる余裕なんてないわけでしょ。
本当にしんどいよ、絶対。
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